とりあえず、やってみる。

思いがまとまらなくても、まずは文章を打ってみる。

速くやろうとするよりも、できる速さでやっていく。

現代は、サービスでも仕事でも速いことが求められやすい。速くやれば称賛される一方で、速くなければいろいろと言われてしまうことが多い。さらに、「仕事ができる人ほど仕事が速い」ということを、他の人の話から聞くことも多かった。そのために、僕は速くなければ認められないといつしか思うようになっていた。

 

だから、速くやろうとしてみるのだが、実際にはその気持ちが強いときほど空回りしてしまっていた。先を急ぐあまりに勘違いをしてしまったり詰めが甘かったりして、作業のやり直しや二度手間を連発してしまっていた。結果として、その時間はロスになってしまって、速くやるどころではなくなってしまうことが多かった。

 

でも、速くやる技術を持っていなかったら、いくら速くやろうとしてもできないのではないだろうか。80kmまでしか走れない車しかなかったら、いくら時速100kmで車を走らせようとしても無理な話だ。そこで100kmで走れないと嘆いても何の意味もない。そんなことを最近の僕はやっていたのだと思う。もし、現時点で80kmしか出せないのなら80kmを出すしかないのだ。

 

例えばPCで作業していても、無理して速くやろうとしている時ほど文字や数字の打ち間違いやクリックミスを連発しやすい。しかし、無理のない速さでやろうとしている時ほど、打ち間違いやクリックミスは減って、予想よりも早く作業が終わってしまうことが多い気がする。そう考えると、理想の早さにこだわるより、まずは確実にできる速さでやることが大切だと思う。

 

もしかしたら、速くできる技術もないのに速くやろうとしている時点で、すでに「背伸び」をしてしまっているのことの方が問題なのかもしれない。もちろん、背伸びが通用することは多くはない。だからこそ、自分が確実に出せる速さを把握して、その速さで確実にやり続けることが大切だと感じている。やっぱり、できないことはどうやってもできないのだから。