とりあえず、やってみる。

思いがまとまらなくても、まずは文章を打ってみる。

「たら」「れば」をうまく使うには

日本語には、使い方によって聞き手の印象が変わってくる言葉があると思う。その中の一つに「たら」「れば」があると僕は思う。「たら」「れば」という言葉は後悔の場面で使われやすいように思う。そのため、周囲に悪い影響を与えないためにも「たら」「れば」を使うなと言っている文章を本やネットでよく見かける。でも、状況によっては「たら」「れば」を使っても、聞き手の印象を悪くすることはないように僕は思う。

 

望んでいた結果が得られず後悔している場合には、「もし〇〇があったら」とか「もしあの時〇〇していれば」と言ってしまうことが多い。しかし、その話を聞いていると、望んだ結果が得られなかった現実を受け止めることよりも、原因や過去に意識が向いてしまっているように感じてしまう。おそらく、目の前の結果を認めたくないから、原因や過去に意識を向けることで気を紛らしているのかもしれない。

 

でも、目の前の結果を認められないことは、外から見ると往生際が悪いように感じてしまう。そのせいか、話す口調も歯切れの悪さを感じるだけでなく、話す内容もくどさを感じてしまうことが多い。そして、それが聞き手に悪い印象を与えてしまうのだと思う。実際にそういう話を聞いた後というのは、いまいちやる気になれないことが多い。おそらく、そのために「たら」「れば」という言葉にいい印象を持てないのだろう。

 

しかし、その一方で「もし〇〇をやっていなかったらここまでうまくいかなかった」とか「もしあの人に出会っていなければ今の自分はない」という言葉を聞くことがある。このような言葉からはどこか謙虚さを感じるせいか、聞いていても好感を持つことが多く不快になることはほとんどない。むしろ、こういう場合こそ「たら」「れば」を積極的に使ったほうがいいとさえ思ってしまう。

 

このように「たら」「れば」も使い方によっては、聞き手に不快感を与えてしまうこともあれば好感を持たれるように使うことができると思う。だからこそ、できるだけ肯定的な表現になるように言葉を選んでいくことが大切なのかもしれない。否定的な表現は聞き手を不快にさせやすいと思う。しかし、肯定的な表現は聞き手の気持ちを楽にさせることが多いとも思うのだ。