とりあえず、やってみる。

思いがまとまらなくても、まずは文章を打ってみる。

本当の変化は、時間をかけて進んでいく。

なかなか一向に成績が上がらないので、監督を交代させたり選手を補強したり出場メンバーを大幅に入れ替えたりして大きな変化を加えることが、プロスポーツの世界にはよくある。そして、そのようなことをした直後に試合に勝ったりすると、変えた効果が出たと周囲は大騒ぎする。しかし、それもつかの間、気が付いたらまた低調な成績に戻ってしまったということもある。このように、変えたいと思っているのになかなか変わらないということがある。

 

その一方で、自分としては体形が変わっていないと思っていても、ふとしたきっかけで久々に体重計にのったら、以前よりかなり体重が増えていたなんてことがあった。あるいは、父との接し方を変えたつもりはないのに、ある時母から「あなた、お父さんと話す時、堂々としているようになったね」と言われたことがあった。このように結果は対照的でも、変えようとしなくてもいつも間にやら変わってしまうこともある。

 

もしかしたら、良いことにしろ悪いことにしろ本当に物事が変わっていくという時というのは、気づかないうちに少しづつ時間をかけて変わっていくものなのかもしれない。そして、ある時に何かの拍子でその変化に気づくものなのだろう。だから、自分としては何も変化は無いと思っていても、毎日どこか見えないところで何かは少しづつ変化しているのではないだろうか。

 

だから、目に見える形での変化が無いからといって、決して何も変わっていないということではないと思う。そして、本当の変化というのは時間をかけてゆるやかに起こることが多いと自覚しておく必要があるのかもしれない。このことに注意していないと、変化が無いからといって、拙速に動いてしまって、自分を見失ったり収拾がつかなくなってしまうことにもなりかねないと思う。

 

往々にして、僕たちは劇的な変化に目が行きやすい。そして、時間をかけたゆるやかな変化にはなかなか目に行きづらい。しかし、時間をかけたゆるやかな変化というのは、揺るぎないものになっていることが多い。だからこそ、時間をかけたゆるやかな変化にもしっかり意識を向けることが大切なような気がするのだ。