とりあえず、やってみる。

思いがまとまらなくても、まずは文章を打ってみる。

好きなものを正直に答えることは、お互いのためになる。

僕は昔からマイナーなものを好む傾向があった。そのために、小学校から中学校にかけてはそういったものを正直に答えた結果、からかわれてしまうことが多かった。さらに相手は面白いと思ったために、もっと面白がろうとさらに好きなものを言わせる質問をしてきた。そのようなことが続いたために、僕は自分が好きなものを言ったとしても、相手に受け止めてもらえないと思うようになっていった。

 

そうなってしまうと、好きなものを聞かれること自体がが苦痛になってしまうものだ。そのために、自分で予防線を張って相手に質問させないようにしたことが多かった。それもあってか、長く続く会話をすることも次第に少なくなってしまった。今思えば、相手は僕のことが見えなくて気持ち悪かったと思う。誰だって、得体の見えない人とは仲良くなろうとは思えないだろう。

 

こうして自分が好きなものを言わないようになってしまうと、自分で自分の好きなものが分からなくなるものだ。そうなってしまうと、相手から「何が好きなの?」と聞かれても、答えられなくなってしまう。言えるものなら「好きなものはありません」と言いたいくらいだだった。でも、そう答えたとしても、相手は納得することはないと考えてしまったから、どう答えたらいいのか分からなくなって混乱してしまうことが多かった。

 

今になって思うと、答えを返すことができなかったのは、相手側にしたら「僕はあなたと会話を楽しむつもりはない」と受け止められてしまっていたかもしれない。おそらく、相手は答えの内容をどうのこうの言うつもりは無かったのかもしれない。それを僕が「これを好きだと言ったら何か言われるだろう」と一方的に思い込んでしまっていたために、結果的に相手が不快になるような言動を選んでしまっていたのだと思う。

 

それに、自分の好きなものが言えなければ、逆に相手が好きなものを受け止められなくなってしまうと思う。今まで相手が自分の好きなものについて話をしていても、しっかり聞き入れることは少なかったような気がする。だから、相手にしたら自分が好きなものに興味をもってくれなかったと感じてしまっただろう。そう感じてしまったら、相手は会話を続ける気が失せてしまうのも当然なことだ。

 

だから、好きなものを訪ねられたら正直に好きなものを答えることが、お互いのためになると思う。もしも答えることが不安だったら、好きになった理由や好きな度合も話したらいいかもしれない。様子や背景がさらに見えることで、相手も理解が深まって、好意的な反応を示してくれることが多くなると思うのだ。そして、これを繰り返すことで好きなことを言ってもいいと思えるようになることが、今の僕には大切なことかもしれない。